明やらぬ空を見る
明やらぬ世界を見る
明けない夜が無い事を知っていながらも
雨止まず 曇った空 世界の中に浸っていると
そのまま 淡い闇の中に吸い込まれていきそうになる
掌に落ちる雨は
あまりにも小さな粒
それなのに
心はその雨粒の中へと吸い込まれていく
小さき世界
けれど 其処には
世界の全てが詰まっているのを感じずにはいられない
一つが 全宇宙を造りし個体でありながら
その一つに 全宇宙が存在している
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