凄まじい勢いで流れて行く暗雲は
   途切れることも無く
   見える筈の扉を
   覆い隠す
 
 
   裸足で歩く砂利道の
   石は余りにも刺々しく
 
   背を押す黒い影は大きくて
   抗うことを最初から諦めて
   歩みを止めることなど出来ない
 
 
 
      出ない涙は止めようも無い
 
 
 

 
                 心の奥を覗き込めば
                 どす黒いものが渦巻いている
 
                 真実を白日の下に曝せば
                 この想いは消せるのだろうか
 
 
                 否 幾許かの色を変え
                 黒ずんだ重石が鎮座するだけ
 
                 胸を突き刺す痛みは消せても
                 此の自分を失くした
                 新たな痛みが生まれ来るだけ
 

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