私が私で在ると言う事を思い知らされる
私は私でなんて居たくなかったのです
 
 
 
心の奥の奥  膜をした そのまだ奥に
金庫に鍵を掛けて閉じ込めた想い
其の想いを解き放ち
心の隅々まで行き渡らせ
全身に流し込み
その想いのままに生きたかったのです
 
何故  其れが許されなかったのでしょうか
何故  其の想いを閉じ込める事を選んでしまったのでしょうか
 
守りたい人が居たのです  大事な人が居たのです
其れは 私自身よりも大切だったのです
何も考えること無く そう感じた時
今の私を 選ぶことしか出来なかったのです
 
 
余りにも小さき時に  子どもである事を放棄した私は
私 で居るしかなかったのです
 
 
もう少し強さがあったなら もう少し優しい心を持ち合わせていたならば
全てを吹っ切れていたのでしょうか
迷わず棄ててしまった筈のあの時の心を
誰にも見られぬように隠すこともなかったのでしょうか
 
 
今も時折顔を見せる  其の箱を
叩き壊し  其の中の想いを
銀河遙か彼方へと 棄ててしまいたいのです
 
 
私が今の私で居るために  選択した私で居続ける為に
 
 
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