篁 さま

過去と未来を繋ぐ 一本の道
後ろを振り向き歩けば
其の場所へと 辿り着ける筈なのに
 
哀しきかな
振り返ること許されじ
 
想いだけを後ろへと飛ばせる
 
見えるは 幻のように儚い色の光景
掴むことも 触ることも叶わず                   photo by 天の欠片
滲む瞳で周りを見つめ続ける                            
 
このまま此処に 立ち止まって居たいと思っても
ずっと先に在る体は 歩き続けている
其の体に繋がれた紐に引っ張られ
此処から引き離されていく
 
 
 
終わりなど無く
在るのは いつも 始まりばかり
 
点在する想いはばらばら
拾い集めることも出来ないままに
 
 
                                            7/5